お一人で暮らすご高齢者様のご自宅にお伺いしていると、
「お掃除」や「片付け」は、単なる作業ではないのだと、いつも感じます。
そこには、そのお客様の暮らしそのものが映し出されているからです。
今回は、私たちが日々のお仕事の中で大切にしている視点について、
お伝えさせていただきます。

前回との「変化」に、そっと目を向ける
毎回お伺いするたびに、私たちは意識的に見ています。
「前回と比べて、何か変わったことはないだろうか」
例えば、
•いつも綺麗にされていた場所に汚れがたまっている
•今までできていた整理整頓が煩雑になっている
•何度も同じことを繰り返し話されたり、忘れっぽくなっている
こうした小さな変化は、体調の変化や
気持ちの変化のサインであることが少なくありません。
ご本人様が言葉にされなくても、旦那様の介護が始まり生活パターンに変化が出て
家事まで手が回らなくなったり、状況の変化とともに
お部屋の様子が教えてくれることがある考えています。

「家のことへの関心」があるかどうか
以前は花を育てていらしたのに、最近は鉢が寂しくなっている。
季節の飾り付けをされなくなった。 郵便物が溜まりがちになっている。
こうした「家への関心」の変化も、私たちが気をつけて見ているポイントです。
家のことに気持ちが向いているというのは、実は生活する上でとても大切な力です。
その意欲が少しずつ薄れているように感じたときは、
「最近、お体の調子はいかがですか」と、さりげなくお声がけするようにしています。

食料品の管理は、暮らしの「今」を映す鏡
冷蔵庫や食品庫の様子は、実は多くのことを教えてくれます。
- 賞味期限切れの食品が増えていないか
- 同じものばかり買い置きされていないか
- 量が明らかに多すぎたり、少なすぎたりしないか
食事の管理ができているかどうかは、日々の暮らしの安定に直結します。
私たちの行っているサービスはおそうじですが、こうした様子にも自然と意識を向け
住まわれている方の暮らし全般を見守ることもサービスの一貫だと考えております。

見えてきたことから、暮らしを想像する
これらの小さな気づきをつなぎ合わせると、
「もしかしたら、何かお困りなことがあるかもしれない」という想像ができるようになります。
- 一人で抱え込んでいることはないか
- 体力的に難しくなってきていることはないか
- 誰かに頼りたくても、頼り方がわからずにいるのではないか
私たちの役目は、お掃除や片付けを通じて、 そうした「言葉になっていない困りごと」に気づき、
寄り添いできることはご提案させていただいております。
ご家族へお伝えすることも、大切な役割
気づいたことは、可能な範囲でご家族にもお伝えするようにしています。
離れて暮らしていると、電話やたまの帰省だけでは、 なかなか気づけないことがたくさんあります。
「最近、少し買い置きが増えている気がします」
「前回よりも、お部屋の使い方が変わってきているようです」
こうした小さな報告が、ご家族にとって 「離れていても、様子を知ることができる安心」に
つながればと思っています。

予防策のご提案も、私たちの役目
人生、いつ何が起こるかわかりません。
だからこそ、何か大きな問題が起きてからではなく、 小さな変化に気づいた段階で、
できる備えをご提案することも 私たちの大切な役目だと考えています。
- 動線を整理して、転倒のリスクを減らす
- 使いやすい収納に変えて、負担を減らす
- ご家族と相談しながら、無理のない暮らし方を一緒に考える
お掃除や片付けは、「今」をきれいにするだけでなく、
「これからの暮らし」を少しでも安心なものにするための時間でもあると、私たちは信じています。

ご高齢のご家族のことでご不安なことがあれば、 どんな小さなことでも、どうぞお気軽にご相談ください。
私たちは、おそうじ・片付けのプロであると同時に
お客様の暮らしにそっと寄り添い頼れる存在でありたいと思っています。

